試験時間を意識すること

大学受験★現代文古文 > 勉強法コラム

生徒から「試験時間内に問題を解ききれないのですが、どうすればいいですか?」と相談を受けたことがあります。話を聞いてみると「途中で1つの問題に拘泥してしまって、最後の問題まで到達できない」とのことでした。このようなとき、私がよくアドバイスするのは次の事項です。

  • 個々の問題に責任をもつのではなく、全体に対して責任をもつように意識してください。

「1つの問題に拘泥する」ことは、普段の勉強においては悪いことではありません。むしろ普段の勉強では、納得のいくまで研究して掘り下げることは推奨されるべきことです。

しかし、試験においては「1つの問題に拘泥する」ことは逆効果です。それは試験の目的が点数を取ることだからです。おおざっぱな式になりますが、点数は次のようにして分解が可能です。

  • 「点数」=「当たることができた問題量」×「正答率」(*)
  • (*)正答率とは、その人がどの程度、そのジャンルの問題を解くことができるかを表したものを想定してください。

例えば、ある教科の試験に対してだいたい正答率80%前後の生徒がいたとします。一つ一つの問題を丁寧に考えれば時間はかかるけれど正答率が85%まで上がるとします。このとき次のような2パターンを考えてみましょう。

■じっくり考えたパターンA(当たることができた問題は全体の80%、正答率85%)

「点数」=80×85%=68点

■全体を解いたパターンB(当たることができた問題は全体の100%、正答率80%)

「点数」=100×80%=80点

かなり乱暴な前提となっていますが、このような条件下ではパターンBのほうが高得点を取ることができます。

覚えておいていただきたいのは、あるタイミングにおいて正答率はほとんど不変であることです。普通の人であれば、試験中に素晴らしいアイディアが振ってきて正答率が跳ね上がることはほとんどありません。(正答率をあげるのは普段の勉強で意識するべきです。)

よって、試験においては点数をとるために「全ての問題に当たる」ということは最低限なすべきことなのです。いきなりは難しいかもしれませんが、上記で述べたようなことを少し意識して試験に取り組んでみてください。

2008.03.14公開


大学受験★現代文古文大学受験★現代文古文TOP

(C)ideamix